ザ・ノンフィクション「乳がんと家計簿」を見て~がんと障害年金

2016-10-30

フジテレビのザ・ノンフィクションー10月23日放送の「乳がんと家計簿」を拝聴して、感じたことがあり、あくまでも私見ですが書かせていただきます。

私自身、身近に末期がんの人たちを見てきましたので、がんにはどれだけ多くのお金がかかるのか、そして、がんの種類や進行具合によっても違いますが、治療法をいくつか選択することができ、かなり費用の幅があること等、ある程度の知識はあります。

がんそのものが起こす症状、薬の副作用による症状、衰弱による症状など、一言で言い表せない体の苦痛が伴います。

そして、本人が耐えていれば、どのくらいの苦痛なのか、わかりにくいこともあります。

それとともに、数万円単位のお金が毎月かかるということは、経済的な不安をずっと抱えることになります。

この番組に出ていらっしゃった久野美穂さんも、働くことができなくなり退職をされ、日常生活にも著しい支障が出ているのではないかと思いました。

私のホームページでも何度か書いておりますが、障害年金はがんでも請求することができます。

障害認定基準 第16節/悪性新生物による障害の程度に該当すれば認定されます。

 

「悪性新生物による障害の程度は、組織所見とその悪性度、一般検査及び特殊検査、画像検査等の検査成績、転移の有無、病状の経過と治療効果等を参考にして、具体的な日常生活状況等により、総合的に認定するものとし、当該疾病の認定の時期以後少なくとも1年以上の療養を必要とするもの」

であり、

悪性新生物による障害は、次のように区分する。

ア 悪性新生物そのもの(原発巣、転移巣を含む)によって生じる局所の障害
イ 悪性新生物そのもの(原発巣、転移巣を含む)による全身の衰弱または機能の障害
ウ 悪性新生物に対する治療の効果として起こる全身衰弱又は機能の障害

具体的には、一般状態区分表のア~オのどこに該当するかでおおよその等級が判断されます。

ア 無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく、発病前と同等にふるまえるもの
イ 軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの
  例えば、軽い家事、事務など
ウ 歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はで   きないが、日中の50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能なったもの
エ 身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の50%は就床しており、自力では屋外への外出等等がほぼ不可能となったもの
オ 身のまわりのこともできず、常に介助をお必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの

 

例えば、著しい全身倦怠のため、一般状態区分表のウ又はイに該当するものは3級になります。

ですので、事務などで働きながらがんの治療をされている方ですと、3級の障害年金をもらえる可能性は高いです。
また、自宅療養されている方でしたら、2級に該当する可能性はあります。

 

当事務所にも、「末期がんで障害年金の請求をしたが、不支給になった」というご相談をいただくことが多いです。

「がんで障害年金がもらえる」ということをご存じの方は増えてきて、それはとても喜ばしいことですが、押さえなければならないポイントを押さえなければ、受給できる方でも不支給になってしまうのが現実です。

もし、「自分の状態は該当するのか」という疑問がありましたら、ぜひ専門家にご相談をおすすめいたします。

そして、経済的な不安を少しでも取り除いて、治療に専念していただきたいです。

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